スタート前 |
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1日目の集合場所、富士川河口までは師匠Ycrさんの車に乗せていただきました。京都を深夜に出発し、ラリー歴10年以上のYcrさんからラリーの心得について色々と教えてもらいながらの移動です。
7時前には集合場所に着いたので、少し仮眠してから、受付で登録を済ませます。主催のI丸さんに「君は行方不明になりそうな要注意人物三人の中の一人だよ」と警告され、前途の厳しさを感じます。
今日の地図(1/25,000)はA4で7枚、67.8kmを走り、3つピークを越え、最高で標高1200mまで登るようです。大丈夫かいなと思いつつ、蛍光ペンでルートをマーキングします。地図には矢印でルートが記してあるのですが、走りながら見るのは難しいので、蛍光ペンでルートが良くわかるように上書きするのです。
そのうちにコースクリエータのTさんのブリーフィング、つまりルートの詳しい説明が始まります。説明をよく聞いて、「ここで枯れた川を渡る」とか「赤い看板の所を北へ」と言った具合に、細かい情報を地図に書き込みます。上級者はこの段階で頭の中にコースのイメージが出来上がっているらしいのですが、初心者の私はそんなわけに行かないので、チェックポイントの位置や、重要な分岐などを頭の中に入れます。
ラリーですのでちゃんと指定されたコースを辿る必要があり、要所要所にチェックポイントがあります。チェックポイントには人がいてチェックする「PC」というものと、人はいなくて其処にある何かを見てくる(例えば山頂にある看板の文字など)という「QP」(クイズポイント)というものがあります。またPCでは何時までに通過しないといけないという制限時間が指定されている場合もあります。
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出発〜PC3 約23km |
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さて、11:00にゼッケン番号順にスタートです。
しばらく富士山を眺めながら舗装道路を走り、PC1を通過して途中で西側の山に入ります。高度にして250mほどの担ぎ登りです。睡眠不足もたたって、ふらふらになりました。
12:00頃には頂上らしき場所に着いたものの、あまり確信がないまま下りに入ります。途中でQP2に指定されていたテープが巻かれた倒木を発見し、道が合っていたことが分かりました。ほっと胸をなで下ろします。後はPC3まで下りです。幅50cmほどのシングルトラックで、路肩がかなりゆるく、何度か谷に落ちそうになって怖くなりました。
PC3には12:30頃に到着し、主催者が用意してくれたバナナを食べて水をガブガブ。そしてさらに北上です。
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PC3〜PC5 約24km |
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PC3を12:40頃出発し今度は標高差700m近い登りです。ひたすら林道をゆっくり登ります。もはや前後には誰も見えません。休みをとりつつ登って行き、最後の100mは担ぎ登りで14:14に標高863mの頂上に到着しました。1時間半ぐらい、ひたすら上っていたようです。
頂上からの下り口もあまり自信は無かったもの、QP4に指定されているテープを発見し、やれやれです。
ここからは楽しい下りです。ドンドン下ってPC5を14:40には通過しました。
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PC5〜PC7 約10km |
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PC5からは、田貫湖をぐるっと回ってさらに北上。湖岸のキャンプ場ではテントが隙間無く密集しているのを見て、びっくりです。
しばらく後追いスタッフのYさんと一緒になって走りました。さらにQP6となっている公衆便所を発見し、さらにドンドン北上します。
この辺は標高800mほどの朝霧高原です。見たこともない広い草原が広がっており、その向こうには富士山が綺麗に見え、パラグライダーをしている人たちもいます。
16:30で締め切りのPC7には15:50頃に到着。ここにはYcrさんがスタッフとしていました。ほっと一息ついて、またすぐ出発。
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PC7〜PC9 約10km |
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PC7を出発し7kmほど北上して、16:30にはQP8があるはずのススキと灌木の生い茂る丘陵地に到着です。
向こうから先行の選手が「QPの階段がない!!」と叫びながら走って来ます。私はそんなことは無かろうと思いながら進んで行きましたが、たしかに階段は影も形もありません。ともかくススキだの笹だのが生い茂っているので、見通しが悪いのです。そのうちに、次のPC9の時間制限である17:00が刻々と近づいてきます。自転車を置いてそこら中を走り回りますが、階段は見つかりません。悔しいですが16:45で探索を打ち切って、PC9に向かいました。
PC9には制限時刻の3分ほど前に到着し、これまたほっとしました。聞けば、階段を見つけた人はほとんどいないとのこと。なんでもコースを作った後にブルドーザが来て道を作り替えてしまったらしいです。あーよかった自分だけじゃないんだと安心しました。
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PC9〜ゴール 約10km |
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さて最後の気力を振り絞って、ゴールへ向けて最後の山越えに向かいます。300mの登りですが、疲れた体に担ぎ登りは堪えます。
峠にたどり着いのは17:45、日も暮れかけです。見れば下りはかなり急で、暗くなってからでは無理です。急かされるように下り始めます。ブレーキを握る手も疲れ、強くは握れません。何度もこけそうになりながら、転げ落ちるように下までたどり着くと、そこから先の道はウッドチップが敷き詰められた珍しい道でした。思ったより抵抗は少なく、こりゃ楽しいなと思いつつゴールに向けて最後の力を振り絞ります。さらに本栖湖湖岸を走って、18:10頃にゴールイン。ともかく完走できたことに自分でもびっくりです。
石丸さんには「要注意人物からBクラスへ昇格だね」と言われ、かなりいい気分でした。
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ゴール後 |
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しばらくしてから、宿に向かいました。
宿では風呂に入り、服を洗い、飯を食って、明日のコースのブリーフィングを聞きます。明日持っていく水や食料の準備などもあり、これまた忙しいのです。
同部屋になったWさんの話を聞いたりしているうちに、めちゃくちゃ眠くなり、22:00前には寝てしまいました。
1日目終わり。
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